F344という近交系ラットがいます。アルビノのラットで比較的小型で、薬理・薬効試験、長期発癌試験などで使用されています。
F344は、1920年、Maynie Rose Curtis という女性の科学者が、米国コロンビア大学の Crocker Institute of Cancer Research で、近交化を始めたラットに由来します。
この時使用したラットは、Fischerという地元のブリーダーから入手しました。毛色は、黒のぶち でしたが、アルビノのキャリアだったようです(a/a, B/B, C/c, h/h) 。交配番号344から得られた最初の産子が、F344系統の始まりです。
参考文献:
The Laboratory Rat, second Edition, Ed;Suckow, Weisbroth, Franklin, Academic Press, 2006