dipeptidyl peptidase IV (DPP4)という酵素があります。
この酵素は、ペプチドを基質に、そのN末のジペプチドを遊離させます。
ホルモン制御、免疫反応、腎ペプチドの加水分解などに重要な働きをしていると考えられています。
実は、F344ラットのうち、日本チャールス・リバー社のF344ラットは、この遺伝子にミスセンス変異(Gly633Arg)をもっており、DPP4活性が欠損しています。
他方、日本SLCのF344、日本クレアのF344は、この遺伝子は正常で、DPP4活性を持っています。
マウスに高脂肪食を与えると、肥満や高インスリン血症になりますが、DPP4遺伝子のノックアウトマウスに高脂肪食を与えても、肥満、インスリン血症になりません。
おそらく、ラットでも同様のことがいえると思います。F344ラットを用いて高脂肪食で肥満を誘発する実験を行う場合は、どのブリーダーのF344を用いるか考慮する必要があります。
追加:
チャールス・リバー社のF344ラットのうち、ドイツのチャールス・リバーのF344はDPP4が欠損しています。しかし、米国チャールス・リバー社のF344はDPP4活性があります。
参考資料:
Watanabe et al., (1987) Experimentia 43:400-401
Thompson et al., (1991) Biochem J 273:497-502
Tsuji et al., (1992) Biochemistry 31:11921-11927
Erickson et al., (1992) JBC 267:21623-21629
2016年7月19日火曜日
2016年7月13日水曜日
F344:Dunning系とNIH系
F344系統は、1920年にコロンビア大学のCurtisらによって系統化が始められました。
1926年にCurtisのグループにWilhelmina Francis Dunningという女性が加わります。当時はパートタイムの学生アシスタントだったそうです。その後Dunningは学位を取得し、コロンビア大学に職を得ます。そして、Crocker Institute of Cancer Researchにおける、ラット近交系の維持の責任者になりました。
コロンビア大学のF344系統は、1949年にHestonを経て、NIHにF344が導入されています。これがF344/Nという亜系統になります。
これとは別に、1960年に米国のチャールス・リバー社に導入されF344/DuCrlという亜系統になっています。
つまり、F344系統は、NIH系とDunning系という2つの亜系統に分けられるということです。
日本のブリーダーから得られるF344は、以下の通りに分けられます。
1)NIH系:
日本SLCのF344/NSLc
2)Dunning系:
日本チャールス・リバーのF344/DuCrlCrlj
日本クレアのF344/Jcl
参考文献:
The Laboratory Rat, second Edition, Ed;Suckow, Weisbroth, Franklin, Academic Press, 2006
日本チャールス・リバー株式会社 総合カタログ
日本クレア株式会社 総合カタログ
日本エスエルシー カタログ
1926年にCurtisのグループにWilhelmina Francis Dunningという女性が加わります。当時はパートタイムの学生アシスタントだったそうです。その後Dunningは学位を取得し、コロンビア大学に職を得ます。そして、Crocker Institute of Cancer Researchにおける、ラット近交系の維持の責任者になりました。
コロンビア大学のF344系統は、1949年にHestonを経て、NIHにF344が導入されています。これがF344/Nという亜系統になります。
これとは別に、1960年に米国のチャールス・リバー社に導入されF344/DuCrlという亜系統になっています。
つまり、F344系統は、NIH系とDunning系という2つの亜系統に分けられるということです。
日本のブリーダーから得られるF344は、以下の通りに分けられます。
1)NIH系:
日本SLCのF344/NSLc
2)Dunning系:
日本チャールス・リバーのF344/DuCrlCrlj
日本クレアのF344/Jcl
参考文献:
The Laboratory Rat, second Edition, Ed;Suckow, Weisbroth, Franklin, Academic Press, 2006
日本チャールス・リバー株式会社 総合カタログ
日本クレア株式会社 総合カタログ
日本エスエルシー カタログ
2016年7月7日木曜日
F344系統の由来
F344という近交系ラットがいます。アルビノのラットで比較的小型で、薬理・薬効試験、長期発癌試験などで使用されています。
F344は、1920年、Maynie Rose Curtis という女性の科学者が、米国コロンビア大学の Crocker Institute of Cancer Research で、近交化を始めたラットに由来します。
この時使用したラットは、Fischerという地元のブリーダーから入手しました。毛色は、黒のぶち でしたが、アルビノのキャリアだったようです(a/a, B/B, C/c, h/h) 。交配番号344から得られた最初の産子が、F344系統の始まりです。
参考文献:
The Laboratory Rat, second Edition, Ed;Suckow, Weisbroth, Franklin, Academic Press, 2006
F344は、1920年、Maynie Rose Curtis という女性の科学者が、米国コロンビア大学の Crocker Institute of Cancer Research で、近交化を始めたラットに由来します。
この時使用したラットは、Fischerという地元のブリーダーから入手しました。毛色は、黒のぶち でしたが、アルビノのキャリアだったようです(a/a, B/B, C/c, h/h) 。交配番号344から得られた最初の産子が、F344系統の始まりです。
参考文献:
The Laboratory Rat, second Edition, Ed;Suckow, Weisbroth, Franklin, Academic Press, 2006
2015年5月27日水曜日
出物アサガオ
夏になるとアサガオ市が各地でひらかれます。そこでは、珍しいアサガオをみることができます。
このような珍しいアサガオを出物というそうです。
ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)は、ライフサイエンス研究に用いる生物資源を整備するプロジェクトですが、その中にアサガオも含まれています。
以前、NBRPアサガオからアサガオの種をいただきました。昨年それらを蒔いたところアサガオの”出物”をみることができました。
別の株からとった種を今年も蒔いてみます。
系統によって種の色も違います。
例えば、系統名Q0146は黄白、Q0623は黒、Q0674は茶といったぐあいです。
それぞれの系統が複数の突然変異をもっています。
どんな変異を持っているかはNBRPアサガオのデータベースで検索することができます。
Q0146
Q0623
Q0674
さて、今年は、本日朝に種を蒔きました。
出物がちゃんとでるでしょうか。
このような珍しいアサガオを出物というそうです。
ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)は、ライフサイエンス研究に用いる生物資源を整備するプロジェクトですが、その中にアサガオも含まれています。
以前、NBRPアサガオからアサガオの種をいただきました。昨年それらを蒔いたところアサガオの”出物”をみることができました。
別の株からとった種を今年も蒔いてみます。
系統によって種の色も違います。
例えば、系統名Q0146は黄白、Q0623は黒、Q0674は茶といったぐあいです。
それぞれの系統が複数の突然変異をもっています。
どんな変異を持っているかはNBRPアサガオのデータベースで検索することができます。
Q0146
Q0623
Q0674
さて、今年は、本日朝に種を蒔きました。
出物がちゃんとでるでしょうか。
2015年1月8日木曜日
科学アカデミー会議週刊報告書
現在知られているラットを用いた最も古い学術論文として、1856年フランスで発行された論文があります。
原本は、電子化されておりインターネットで閲覧することができます。
外装:http://www.biodiversitylibrary.org/item/16553#page/9/mode/1up
内表紙:http://visualiseur.bnf.fr/CadresFenetre?O=NUMM-3000&I=3&M=tdm
論文が載っている雑誌の名前は、Comptes rendus hebdomadaires des séances de l'Académie des sciences。
日本語では、「科学アカデミー会議週刊報告書」となるそうです。
原本は、電子化されておりインターネットで閲覧することができます。
外装:http://www.biodiversitylibrary.org/item/16553#page/9/mode/1up
内表紙:http://visualiseur.bnf.fr/CadresFenetre?O=NUMM-3000&I=3&M=tdm
論文が載っている雑誌の名前は、Comptes rendus hebdomadaires des séances de l'Académie des sciences。
日本語では、「科学アカデミー会議週刊報告書」となるそうです。
この報告書の1856年43巻904から906ページに論文が載っています。
2015年1月7日水曜日
ラットの歴史を探るための文献
ラットが動物実験に使われるようになったのは、19世紀半ばのヨーロッパとされています。
現在知られているラットを用いた最も、古い学術論文は、1856年フランスで発行されたもので、アルビノラットを用いた副腎摘出実験に関するもの。
20世紀に入ると様々な論文が出されるようになりますが、以下にラットを用いた古典的文献をあげておきます。
Philipeaux, JM
Note sur l'extirpation des capsules surrenales chez les rats albinos (Mus rattus).
Compt. rend. Acad. sc. 43: 904-906, 1856.
ラットを用いた現在入手可能な最古の文献。
アルビノラットを用いて副腎摘出を行っている。
Donaldson, H
The Rat
Memoirs of the Wistar Institute No. 6, 2d ed, 1924.
ウィスター研究所の所長ドナルドソンがまとめたラットに関する総説。
Savory, WS
Experiments on food; its destination and uses.
Lancet 1:381-383, 1863
ラットを用いた栄養学研究。
現在知られているラットを用いた最も、古い学術論文は、1856年フランスで発行されたもので、アルビノラットを用いた副腎摘出実験に関するもの。
20世紀に入ると様々な論文が出されるようになりますが、以下にラットを用いた古典的文献をあげておきます。
Philipeaux, JM
Note sur l'extirpation des capsules surrenales chez les rats albinos (Mus rattus).
Compt. rend. Acad. sc. 43: 904-906, 1856.
ラットを用いた現在入手可能な最古の文献。
アルビノラットを用いて副腎摘出を行っている。
Donaldson, H
The Rat
Memoirs of the Wistar Institute No. 6, 2d ed, 1924.
ウィスター研究所の所長ドナルドソンがまとめたラットに関する総説。
Savory, WS
Experiments on food; its destination and uses.
Lancet 1:381-383, 1863
ラットを用いた栄養学研究。
2014年9月25日木曜日
SD6割、Wistar3割
実験動物の年間総販売数調査のつづきです。
平成25年度のラットの総販売数は約122万頭でした。
そのうちアウトブレッドラットは約109万頭でした。
その内訳をみてみましょう。
販売数の多い順に、販売数と全体に占める割合を示します。
Sprague-Dawley 70万頭(63%)
Wistar 33万頭(31%)
Wistar-Imamichi 2.7万頭(3%)
Wistar-Hannover 2.4万頭(2%)
Long Evans 1.4万頭(1%)
その他
日本で販売されるアウトブレッドラットは、ざくっと、6:3でSDとWistarとなるようです。
平成25年度のラットの総販売数は約122万頭でした。
そのうちアウトブレッドラットは約109万頭でした。
その内訳をみてみましょう。
販売数の多い順に、販売数と全体に占める割合を示します。
Sprague-Dawley 70万頭(63%)
Wistar 33万頭(31%)
Wistar-Imamichi 2.7万頭(3%)
Wistar-Hannover 2.4万頭(2%)
Long Evans 1.4万頭(1%)
その他
日本で販売されるアウトブレッドラットは、ざくっと、6:3でSDとWistarとなるようです。
2014年9月24日水曜日
122万頭
日本におけるラットの販売数が激減しているようです。
公益社団法人日本実験動物協会が「平成25年度実験動物の年間総販売数調査報告書」を出しました。
この調査は昭和60年度から3年に一度、実験動物生産者の年間販売数を調査し、実験動物数の動向を調べるものです。
今回、平成25年度一年間に販売・供給された実験動物の数が公表されました。
調査対象は、実験動物を生産している企業、大学・独立行政法人で、合計43社・機関です。
マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ、イヌ、ネコ、サル類、ブタ、ヤギ、めん羊、鳥類について調べています。
ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」を実施しているものとしては、ラットの販売数が気になるところです。
さて、そのラットですが、年間の総販売数が122万頭で、前回3年前(平成22年度)に比べ、42.7万頭減(25.9%減)となっています。
122万頭の内訳を以下に示します。
平成22年度→平成25年度
アウトブレッド: 146万頭→109万頭(25.4%減)
近交系: 15.4万頭→9.6万頭(37.7%減)
ミュータント系: 3.1万頭→3.4万頭(9.1%増)
これらからわかるように、販売数減少の主な要因は、もともと総販売数の大半を占めていたアウトブレッドラットの販売数減少です。
アウトブレッドラットは、薬効試験や安全試験に使用されています。製薬企業の研究所の集約化や閉鎖を反映して、アウトブレッドラットの使用数が減少したものと思われます。
一方、ミュータント系統は利用が増えています。薬効試験を行うにしても安定的な表現型を示すミュータント系で実施する傾向になっているのでしょう。
2014年7月22日火曜日
Jcl:Wistar ― 日本クレアのウィスター
日本で入手できるアウトブレッドラット(その4)です。
Jcl:Wistarは日本クレア社が生産している2種類のウィスターラットのうちのひとつです。
もう1種類は、BrlHan:WIST@Jcl(GALAS)というものでした。
Jcl:WistarはWistar研究所(米国)に由来します。
1970年にCarworth Farm(英国)より導入されました。
カタログ等によりますと
12週齢で、雄300g前後、雌200g前後。
中型。
各種要因に対して優れた感受性があり、特に学習能力に優れている。
行動薬理、毒性、薬理、薬効試験や安全性試験など、幅広い分野の研究に使用されている。
104週生存率は、雄で75.4%、雌で44.8%
導入後、40年以上経過していますので、ある程度近交化が進んでいると思われます。
以前、我々はこのJcl:Wistarラットでは、ピンクアイダイリューションという毛色変異遺伝子がホモに固定していることを見つけました(Kuramoto et al, Mammalian Genome 2005)。
Jcl:Wistarはアルビノなので、毛色変異を持っていてもその効果が表現型として見えません。
ところが、有色のラットと交配するとこの毛色変異の効果が表に現れます。
我々がこのことに気付いたのは偶然でした。
Jcl:Wistar由来のアルビノのKaken Hairless Rat (KHR)というラットと有色のBrown Norway (BN) ラットとの交配実験を行ったときに、毛の色が薄くて、ピンク色の眼をしたラットが生まれてきたのです。
BNラットはピンクアイダイリューション変異を持っていないので、KHRラットがこの変異を持っていることは確実でした。そして、その由来となったJcl:Wistarまでもがピンクアイダイリューション変異を持っていることが判明したのです。
参考資料
日本クレア株式会社総合カタログ
日本クレア株式会社ホームページ
Jcl:Wistarは日本クレア社が生産している2種類のウィスターラットのうちのひとつです。
もう1種類は、BrlHan:WIST@Jcl(GALAS)というものでした。
Jcl:WistarはWistar研究所(米国)に由来します。
1970年にCarworth Farm(英国)より導入されました。
カタログ等によりますと
12週齢で、雄300g前後、雌200g前後。
中型。
各種要因に対して優れた感受性があり、特に学習能力に優れている。
行動薬理、毒性、薬理、薬効試験や安全性試験など、幅広い分野の研究に使用されている。
104週生存率は、雄で75.4%、雌で44.8%
導入後、40年以上経過していますので、ある程度近交化が進んでいると思われます。
以前、我々はこのJcl:Wistarラットでは、ピンクアイダイリューションという毛色変異遺伝子がホモに固定していることを見つけました(Kuramoto et al, Mammalian Genome 2005)。
Jcl:Wistarはアルビノなので、毛色変異を持っていてもその効果が表現型として見えません。
ところが、有色のラットと交配するとこの毛色変異の効果が表に現れます。
我々がこのことに気付いたのは偶然でした。
Jcl:Wistar由来のアルビノのKaken Hairless Rat (KHR)というラットと有色のBrown Norway (BN) ラットとの交配実験を行ったときに、毛の色が薄くて、ピンク色の眼をしたラットが生まれてきたのです。
BNラットはピンクアイダイリューション変異を持っていないので、KHRラットがこの変異を持っていることは確実でした。そして、その由来となったJcl:Wistarまでもがピンクアイダイリューション変異を持っていることが判明したのです。
参考資料
日本クレア株式会社総合カタログ
日本クレア株式会社ホームページ
2014年7月18日金曜日
BrlHan:WIST@Jcl(GALAS) - 日本クレアのウィスターハノーバ
日本で入手できるアウトブレッドラット(その3)です。
BrlHan:WIST@Jcl(GALAS)は日本クレアが生産しているウィスターハノーバラットです。
由来は、他社のウィスターハノーバラットと同様です。
Zentral Institut fur Versuchstierzucht (ハノーバ、ドイツ)に由来。
1989年に156ペアがInstitute for Biomedical Research (IBM)へ導入
(IBMはその後、BRL Ltd、RCC Ltdと改名され現在へ)
1998年にRCCからGALASメンバーへ分与
GALASとは、Global Alliance for Laboratory Animal Standardizationの略で、実験動物標準化のための世界協定です。この協定は、1998年10月、日本クレア、RCC(スイス)、M&B(デンマーク)、Taconic Farm(米国)の4社によってつくられました。この4社がGALASメンバーです。
日欧米の三極で使用されるウィスターハノーバの品質を、同一の生産・供給体制を構築することで保証しようというものです。
GALASメンバーが生産するウィスターハノーバの名前は以下の通りです。
日本クレア:BrlHan:WIST@Jcl(GALAS)
RCC:BrlHan:WIST@Brl(GALAS)
M&B:BrlHan:WIST@Mol(GALAS)
Taconic Farms:BrlHan:WIST@Tac(GALAS)
参考資料
日本クレア株式会社総合カタログ
Global Alliance for Laboratory Animal Standardization (GALAS)について
BrlHan:WIST@Jcl(GALAS)は日本クレアが生産しているウィスターハノーバラットです。
由来は、他社のウィスターハノーバラットと同様です。
Zentral Institut fur Versuchstierzucht (ハノーバ、ドイツ)に由来。
1989年に156ペアがInstitute for Biomedical Research (IBM)へ導入
(IBMはその後、BRL Ltd、RCC Ltdと改名され現在へ)
1998年にRCCからGALASメンバーへ分与
GALASとは、Global Alliance for Laboratory Animal Standardizationの略で、実験動物標準化のための世界協定です。この協定は、1998年10月、日本クレア、RCC(スイス)、M&B(デンマーク)、Taconic Farm(米国)の4社によってつくられました。この4社がGALASメンバーです。
日欧米の三極で使用されるウィスターハノーバの品質を、同一の生産・供給体制を構築することで保証しようというものです。
GALASメンバーが生産するウィスターハノーバの名前は以下の通りです。
日本クレア:BrlHan:WIST@Jcl(GALAS)
RCC:BrlHan:WIST@Brl(GALAS)
M&B:BrlHan:WIST@Mol(GALAS)
Taconic Farms:BrlHan:WIST@Tac(GALAS)
参考資料
日本クレア株式会社総合カタログ
Global Alliance for Laboratory Animal Standardization (GALAS)について
2014年7月16日水曜日
Crlj:WI ― チャールス・リバー社のウィスター
日本で入手できるアウトブレッドラット(その2)です。
Crlj:WIは日本チャールスリバー社が生産している2種類のウィスターラットのうちのひとつです。
もう1種類は、Crl:WI(Han)というウィスターハノーバラットというものでした。
このラットはWistar研究所(米国)に由来します。
1947年にWistar InstituteからScientific Products Farm (チャールスリバーUKの前身)へ導入
1975年にチャールスリバーUSAに移動
1981年に日本チャールス・リバーに導入
水腎症の発生率が低いという理由で選ばれたとのこです。
10週齢体重が、雄で310-410g、雌で200-270g と比較的大型
繁殖性良好
取り扱い容易
安全性、がん、神経系、循環器系、老化、免疫、代謝など様々な分野で利用されています。
ウィスターラットと呼ばれているものでも、種類によってその特性は様々です。
日本には、a) 戦前に導入されたウィスターラット、b) 戦後に導入されたウィスターラット、 c) ハノーバーウィスターラット の大きく分けて3つの種類があります、というかありました。
ありました、というのは、戦前に導入されたウィスターラットは、主に大学等で維持されており、現在では、アウトブレッドとして維持されているものはないためです。
というわけで、現在、日本で利用できるウィスターラットは、いわゆる”ウィスターラット”(戦後派)と比較的最近になって導入された”ウィスターハノーバ”となります。
各実験動物生産業者も、この2ラインナップを生産・販売していることが多いです。
別名
Crlj:Wistar
参考資料
日本チャールス・リバー株式会社2014総合カタログ
Charles River Laboratories ホームページ
Crlj:WIは日本チャールスリバー社が生産している2種類のウィスターラットのうちのひとつです。
もう1種類は、Crl:WI(Han)というウィスターハノーバラットというものでした。
このラットはWistar研究所(米国)に由来します。
1947年にWistar InstituteからScientific Products Farm (チャールスリバーUKの前身)へ導入
1975年にチャールスリバーUSAに移動
1981年に日本チャールス・リバーに導入
水腎症の発生率が低いという理由で選ばれたとのこです。
10週齢体重が、雄で310-410g、雌で200-270g と比較的大型
繁殖性良好
取り扱い容易
安全性、がん、神経系、循環器系、老化、免疫、代謝など様々な分野で利用されています。
ウィスターラットと呼ばれているものでも、種類によってその特性は様々です。
日本には、a) 戦前に導入されたウィスターラット、b) 戦後に導入されたウィスターラット、 c) ハノーバーウィスターラット の大きく分けて3つの種類があります、というかありました。
ありました、というのは、戦前に導入されたウィスターラットは、主に大学等で維持されており、現在では、アウトブレッドとして維持されているものはないためです。
というわけで、現在、日本で利用できるウィスターラットは、いわゆる”ウィスターラット”(戦後派)と比較的最近になって導入された”ウィスターハノーバ”となります。
各実験動物生産業者も、この2ラインナップを生産・販売していることが多いです。
別名
Crlj:Wistar
参考資料
日本チャールス・リバー株式会社2014総合カタログ
Charles River Laboratories ホームページ
2014年7月15日火曜日
Crl:WI (Han) ― チャールス・リバー社のウィスター・ハノーバ
日本で入手できるアウトブレッドラット(その1)です。
日本チャールス・リバーが生産しているウィスターラットは、2種類あります。
ひとつが、このCrl:WI (Han)、もうひとつが、Crlj:WIです。
もともとは、ドイツハノーバのZentral Institut fur Versuchstierzucht (実験動物繁殖中央研究所)のウィスターハノーバ(Han:WIST)に由来します。
このウィスターハノーバラットがスイスのBRL(Biological Resource Laboratories)に移され、Glaxo Wellcomeに供給。
1996年にチャールスリバーUKに導入。
1997年にチャールスリバーUSAに移動。
2007年に日本チャールスリバーに導入。
10週齢体重が、雄で約250g、雌で約180g と小型
生存率は104週で75%程度
平均産子数は9-10匹/腹
安全性、発がん性、老化などの分野で利用されています。
ある物質ががんを作るかどうかをラットを用いて試験します(がん原性試験)。
しかし、がんが体の中にできるには時間がかかります。そのため、使用するラットは長生きの方が試験期間中の歩留りがよく、経済的で、好まれます。
Wistar Hannoverラットは、生存率が2年で約75%と高いので、このような時間のかかる試験(がん、老化など)に適しているとされています。
Hannoverという名前からわかるように、Wistar Hannover ラットは主にヨーロッパにおいて安全性試験等に用いられてきました。このラットを毒性・薬理学分野での安全性試験でもちいる国際標準ラットとするための動きがありました。
しかし、アウトブレッドラットは遺伝的な統御が難しいので、繁殖集団が小さくなると瞬く間に繁殖コロニー間で分岐がおこります(遺伝的浮動を参照)。
そこで、生産コロニー間でラット同士をやりとりし、各コロニーを遺伝的組成を均一化する試みがなされています。この試みのうちチャールスリバー社で行われている遺伝管理方法を、International Genetic Standardization (IGS) といいます。
IGSの目的は、生産過程における近交化を最小限にし、ヘテロ接合性を維持し、コローニー間の分岐を回避することです。
別名
Wistar Han
Wistar Hannover
Hannover Wistar
Crl:WI(Glx/BRL/Han)IGS
参考文献
日本チャールス・リバー株式会社2014総合カタログ
日本クレア株式会社総合カタログ
日本チャールス・リバーが生産しているウィスターラットは、2種類あります。
ひとつが、このCrl:WI (Han)、もうひとつが、Crlj:WIです。
もともとは、ドイツハノーバのZentral Institut fur Versuchstierzucht (実験動物繁殖中央研究所)のウィスターハノーバ(Han:WIST)に由来します。
このウィスターハノーバラットがスイスのBRL(Biological Resource Laboratories)に移され、Glaxo Wellcomeに供給。
1996年にチャールスリバーUKに導入。
1997年にチャールスリバーUSAに移動。
2007年に日本チャールスリバーに導入。
10週齢体重が、雄で約250g、雌で約180g と小型
生存率は104週で75%程度
平均産子数は9-10匹/腹
安全性、発がん性、老化などの分野で利用されています。
ある物質ががんを作るかどうかをラットを用いて試験します(がん原性試験)。
しかし、がんが体の中にできるには時間がかかります。そのため、使用するラットは長生きの方が試験期間中の歩留りがよく、経済的で、好まれます。
Wistar Hannoverラットは、生存率が2年で約75%と高いので、このような時間のかかる試験(がん、老化など)に適しているとされています。
Hannoverという名前からわかるように、Wistar Hannover ラットは主にヨーロッパにおいて安全性試験等に用いられてきました。このラットを毒性・薬理学分野での安全性試験でもちいる国際標準ラットとするための動きがありました。
しかし、アウトブレッドラットは遺伝的な統御が難しいので、繁殖集団が小さくなると瞬く間に繁殖コロニー間で分岐がおこります(遺伝的浮動を参照)。
そこで、生産コロニー間でラット同士をやりとりし、各コロニーを遺伝的組成を均一化する試みがなされています。この試みのうちチャールスリバー社で行われている遺伝管理方法を、International Genetic Standardization (IGS) といいます。
IGSの目的は、生産過程における近交化を最小限にし、ヘテロ接合性を維持し、コローニー間の分岐を回避することです。
別名
Wistar Han
Wistar Hannover
Hannover Wistar
Crl:WI(Glx/BRL/Han)IGS
参考文献
日本チャールス・リバー株式会社2014総合カタログ
日本クレア株式会社総合カタログ
2014年2月11日火曜日
ドイツのd、伝染病研究所のd、予防衛生研究所のY
ddYマウスという日本で開発されたアウトブレッド(非近交系)マウスがいます。
薬効、薬理、毒性などさまざまな試験研究に利用されています。
このマウスの由来を記載した文章を見つけましたので、転記します。
『実験動物飼育管理の実際』
小山良修(東京女子医大教授)
今泉清(予研獣疫部長)
鈴木潔(伝研獣医学部)
田中利男(日本モンキーセンター)
1963年
医学書院
Ⅰ.飼育管理
1.マウス
1)まえがき
a. 種類・系統
”現在わが国で一番広く用いられているいわゆるdd系は秦佐八郎が、ドイツから持ちかえってサルバルサン検定に使用していたものが、旧満鉄衛生研究所・安東洪次のもとに伝わり、これが戦時中さらに伝染病研究所に送られて、封鎖集団 (closed colony)内での雑交配(random mating)がつづけられて来たものである。さらに昭和26年以来この集団をもとにして積極的に繁殖が再開され、dd系という名で伝染病研究所各研究部・東京大学に供給されるようになり、また各所にわたって繁殖され、繁殖箇所頭文字をつけてddD(伝染病研究所)、ddN(実験動物中央研究所)、ddO(大阪大学微生物病研究所)、ddT(武田薬品工業・光工場)、ddY(予防衛生研究所)などと呼ばれるようになった。したがって、dd系なるものは一般に近交系ではないが、一部では近交20代をすぎた近交系ddを保持しているところもある。”
伝染病研究所は、現在の東京大学医科学研究所。
予防衛生研究所は、現在の国立感染症研究所。
予研で開発された近交系DDYは、国立感染症研究所の獣医科学部実験動物開発室が移行した先の、医薬基盤研究所実験動物研究資源バンクから利用できます。
薬効、薬理、毒性などさまざまな試験研究に利用されています。
このマウスの由来を記載した文章を見つけましたので、転記します。
『実験動物飼育管理の実際』
小山良修(東京女子医大教授)
今泉清(予研獣疫部長)
鈴木潔(伝研獣医学部)
田中利男(日本モンキーセンター)
1963年
医学書院
Ⅰ.飼育管理
1.マウス
1)まえがき
a. 種類・系統
”現在わが国で一番広く用いられているいわゆるdd系は秦佐八郎が、ドイツから持ちかえってサルバルサン検定に使用していたものが、旧満鉄衛生研究所・安東洪次のもとに伝わり、これが戦時中さらに伝染病研究所に送られて、封鎖集団 (closed colony)内での雑交配(random mating)がつづけられて来たものである。さらに昭和26年以来この集団をもとにして積極的に繁殖が再開され、dd系という名で伝染病研究所各研究部・東京大学に供給されるようになり、また各所にわたって繁殖され、繁殖箇所頭文字をつけてddD(伝染病研究所)、ddN(実験動物中央研究所)、ddO(大阪大学微生物病研究所)、ddT(武田薬品工業・光工場)、ddY(予防衛生研究所)などと呼ばれるようになった。したがって、dd系なるものは一般に近交系ではないが、一部では近交20代をすぎた近交系ddを保持しているところもある。”
伝染病研究所は、現在の東京大学医科学研究所。
予防衛生研究所は、現在の国立感染症研究所。
予研で開発された近交系DDYは、国立感染症研究所の獣医科学部実験動物開発室が移行した先の、医薬基盤研究所実験動物研究資源バンクから利用できます。
2014年2月2日日曜日
ラットでも、遺伝子改変の時代へ
平成26年3月31日(金)、午後1時より、京都大学百周年時計台記念館にて、第7回ラットリソースリサーチ研究会が開催されました。
この研究会は、ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」が主催する研究会で、ラットコミュニティの活性化を目的としています。
当日は、快晴、この時期には珍しいぐらい暖かい日でした。
参加者数は、86名でした。
発表演題8題のうち、4題が遺伝子改変ラットを用いた研究に関するものでした。
ラットにおいても、いよいよ遺伝子改変の時代に入ったと実感させる研究会でした。
開催風景はこちら
↓
http://www.anim.med.kyoto-u.ac.jp/NBR/RRR7thpics_jp.aspx
ご講演いただいた先生方、参加者のみなさま、ありがとうございました。
この研究会は、ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」が主催する研究会で、ラットコミュニティの活性化を目的としています。
当日は、快晴、この時期には珍しいぐらい暖かい日でした。
参加者数は、86名でした。
発表演題8題のうち、4題が遺伝子改変ラットを用いた研究に関するものでした。
ラットにおいても、いよいよ遺伝子改変の時代に入ったと実感させる研究会でした。

開催風景はこちら
↓
http://www.anim.med.kyoto-u.ac.jp/NBR/RRR7thpics_jp.aspx
ご講演いただいた先生方、参加者のみなさま、ありがとうございました。
2014年1月14日火曜日
養鼠家と狂歌師のコラボ
『日本の動物観―人と動物の関係史』という本の中で、『養鼠玉のかけはし』に関する学術論文があることを知りました。
「江戸時代後期上方における鼠飼育と奇品の産出―『養鼠玉のかけはし』を中心に―」というものです。東北大学東北アジア研究センターの安田容子さんが、『国際文化研究』という雑誌の16巻205-218ページ(2010年3月31日)で発表されています。
http://ci.nii.ac.jp/els/110007590505.pdf?id=ART0009409175&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1389681286&cp=
私もラットを研究している立場から、『養鼠玉のかけはし』に関する小論を2009年に『ビオフィリア』誌に発表しています。安田さんは、人と動物の関係という視点から、『養鼠玉のかけはし』に注目されたようです。江戸時代の出版に関しては、よくご存知のようで、私がわからなかった『養鼠玉のかけはし』の出版に関することについては、詳しく書かれています。
それによると、作者の春帆堂主人とは、大坂島之内の松原町の春木幸次という人物。
版元は、江戸の山金堂(山崎金兵衛)、大坂の柏原屋(荒木佐兵衛)と和泉屋(辻分助)の三書肆とあるが、公の出版願いは、和泉屋分助が安永3年(1773年)4月に出願している。
また、『養鼠玉のかけはし』の制作には、当時の大阪で活躍していた絵師、彫師、狂歌師がかかわっている。
例えば、絵師の皎天斎主人とは、大坂狩野派の橘国雄のことで、宝暦年間から天明5年(1756-1785)の間に絵本挿絵を中心に活躍していた。
彫師の一人である藤村善右衛門は、当時の大坂を代表する彫師であった。
狂歌師の一本亭芙蓉花は、当時の上方狂歌三派の一つである一本亭社を率いており、俳諧師の蕪村一門とも交流があった。
さらに、芙蓉花以外にも、この一派を構成する門人、高井守由、小出朶雲、平山呉山などが狂歌をよせている。また、狂歌の賛には、奇品鼠の名称だけでなく、その鼠の珍しさや高価さ、鼠の芸が詠み込まれている。このようなことから、一本亭社の主要な門人であった狂歌師たちが集まって、養鼠家たちの奇品鼠の品評会と同時に、狂歌会を催したと推測している。
私は、『養鼠玉のかけはし』に出会った時から、鼠の飼育本としての価値を見出していました。しかし、安田さんは、飼育本としてだけでなく、絵本、さらには、一本亭社の狂歌選集としての価値も見出されたようです。
奇品鼠を飼うことも、狂歌を読むことも、当時は裕福人びとの趣味だったのでしょう。当時流行の狂歌師たちを、当時流行の奇品鼠の品評会に招待し、歌を詠ませ、そして、本を出版する。このようなことを考えた仕掛け人がいて、養鼠家と狂歌師のコラボがなされたと想像します。
「江戸時代後期上方における鼠飼育と奇品の産出―『養鼠玉のかけはし』を中心に―」というものです。東北大学東北アジア研究センターの安田容子さんが、『国際文化研究』という雑誌の16巻205-218ページ(2010年3月31日)で発表されています。
http://ci.nii.ac.jp/els/110007590505.pdf?id=ART0009409175&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1389681286&cp=
私もラットを研究している立場から、『養鼠玉のかけはし』に関する小論を2009年に『ビオフィリア』誌に発表しています。安田さんは、人と動物の関係という視点から、『養鼠玉のかけはし』に注目されたようです。江戸時代の出版に関しては、よくご存知のようで、私がわからなかった『養鼠玉のかけはし』の出版に関することについては、詳しく書かれています。
それによると、作者の春帆堂主人とは、大坂島之内の松原町の春木幸次という人物。
版元は、江戸の山金堂(山崎金兵衛)、大坂の柏原屋(荒木佐兵衛)と和泉屋(辻分助)の三書肆とあるが、公の出版願いは、和泉屋分助が安永3年(1773年)4月に出願している。
また、『養鼠玉のかけはし』の制作には、当時の大阪で活躍していた絵師、彫師、狂歌師がかかわっている。
例えば、絵師の皎天斎主人とは、大坂狩野派の橘国雄のことで、宝暦年間から天明5年(1756-1785)の間に絵本挿絵を中心に活躍していた。
彫師の一人である藤村善右衛門は、当時の大坂を代表する彫師であった。
狂歌師の一本亭芙蓉花は、当時の上方狂歌三派の一つである一本亭社を率いており、俳諧師の蕪村一門とも交流があった。
さらに、芙蓉花以外にも、この一派を構成する門人、高井守由、小出朶雲、平山呉山などが狂歌をよせている。また、狂歌の賛には、奇品鼠の名称だけでなく、その鼠の珍しさや高価さ、鼠の芸が詠み込まれている。このようなことから、一本亭社の主要な門人であった狂歌師たちが集まって、養鼠家たちの奇品鼠の品評会と同時に、狂歌会を催したと推測している。
私は、『養鼠玉のかけはし』に出会った時から、鼠の飼育本としての価値を見出していました。しかし、安田さんは、飼育本としてだけでなく、絵本、さらには、一本亭社の狂歌選集としての価値も見出されたようです。
奇品鼠を飼うことも、狂歌を読むことも、当時は裕福人びとの趣味だったのでしょう。当時流行の狂歌師たちを、当時流行の奇品鼠の品評会に招待し、歌を詠ませ、そして、本を出版する。このようなことを考えた仕掛け人がいて、養鼠家と狂歌師のコラボがなされたと想像します。
2014年1月9日木曜日
第7回ラットリソースリサーチ研究会(平成26年1月31日)
今月末(1月31日)に、京都大学百周年時計台記念館にて、第7回ラットリソースリサーチ研究会を開催します。
これは、私が研究代表者をしているナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」が毎年この時期に主催している研究会です。その目的は、実験用ラットに関する最新のリソース開発状況の紹介とそれらラットリソースを用いた生物医学研究の紹介です。
これは、私が研究代表者をしているナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」が毎年この時期に主催している研究会です。その目的は、実験用ラットに関する最新のリソース開発状況の紹介とそれらラットリソースを用いた生物医学研究の紹介です。
近年、ZFN, TALENそしてCrisper/Cas9といったゲノム編集技術がラットにも適用できるようになりました。今後、遺伝子改変ラットの作製が加速化されると期待されています。遺伝子改変ラットが増大すると、これらのラットを保存し提供することが求められます。そのため、ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」の重要性はますます高まると考えています。
今年の研究会の一押しは、Crisper/Cas9システムによる遺伝子改変ラットの開発に関する演題ではないでしょうか。
詳細はこちら↓
2013年12月3日火曜日
バイオリソース勢ぞろい
神戸で開催されている第36回日本分子生物学会にて、ナショナルバイオリソースプロジェクトの展示がありました。
ナショナルバイオリソースプロジェクトは、文部科学省のプロジェクトで、生命科学研究に利用できる生物資源(バイオリソース)を体系的に整備しようとするものです。生物資源としては、動物、植物、細胞、遺伝子、情報などが含まれます。
このナショナルバイオリソースプロジェクトにおいて、私の所属機関は、2002年から実験用ラットを担当し、その収集・保存・提供を行っています。
今回、日本で最大規模の学術集会である分子生物学会の展示会場で、「バイオリソース勢ぞろい」と題した生物資源の展示がありました。そこで、私たちのプロジェクトの紹介をしてきました。
PCのディスプレイに映っているのが、ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」のホームページ。左手前の置物は、ラット(左)とマウス(右)の模型です。
ラットの大きさを実感してもらうために、昨年、3Dプリンタで作製したものです。
ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」のホームページはこちら
↓
http://www.anim.med.kyoto-u.ac.jp/nbr/
ナショナルバイオリソースプロジェクトは、文部科学省のプロジェクトで、生命科学研究に利用できる生物資源(バイオリソース)を体系的に整備しようとするものです。生物資源としては、動物、植物、細胞、遺伝子、情報などが含まれます。
このナショナルバイオリソースプロジェクトにおいて、私の所属機関は、2002年から実験用ラットを担当し、その収集・保存・提供を行っています。
今回、日本で最大規模の学術集会である分子生物学会の展示会場で、「バイオリソース勢ぞろい」と題した生物資源の展示がありました。そこで、私たちのプロジェクトの紹介をしてきました。
PCのディスプレイに映っているのが、ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」のホームページ。左手前の置物は、ラット(左)とマウス(右)の模型です。
ラットの大きさを実感してもらうために、昨年、3Dプリンタで作製したものです。
ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」のホームページはこちら
↓
http://www.anim.med.kyoto-u.ac.jp/nbr/
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