2013年10月24日木曜日

名前をみれば歴史がわかる:系統名

亜系統名の区別は、オリジナルの系統名の後ろに、「ラボコード」をつけることで区別すると、以前述べました。
http://takashikuramoto.blogspot.jp/2013/10/substrain.html

しかし、動物業者のカタログなどをみていると、複数のラボコードがついている場合がよくあります。
例えば、C57BL/6JJcl, C57BL/6JJmsSlc, C57BL/6NCrlCrlj などです。

これらの系統は、オリジナルの系統名が、C57BL/6 で、そのあとにラボコードが複数ついています。

ここで使われているラボコードとそのラボコードが示す研究所の名前は、以下の通りです。

  • J; ジャクソン研究所
  • Jcl; 日本クレア
  • Jms; 東京大学医科学研究所
  • N; 米国NIH
  • Crl; チャールスリバー
  • Crlj; 日本チャールスリバー
  • Slc; 日本エスエルシー

系統が分与されると、分与先で20世代経たのちに、分与先のラボコードを追加します。
これは世界的なとりきめです。

つまり、C57BL/6JJcl とは、オリジナルのC57BL/6 がジャクソン研究所(ラボコード:J)を経由して、日本クレア(ラボコード:Jcl)に分与され、現在まで維持されいている系統、ということになります。

ラボコードの検索は、以下のサイトで可能です。
自分の使っている系統がどのような歴史をもっているか調べてみてはいかがでしょう?