2013年11月7日木曜日

実験動物の飼育設備:ペン

実験動物としてのイヌ、ネコ、あるいは、ブタがいます。
これらの動物を飼育する場合、おおくの動物実験施設では、自動の給水・給餌機が備わったケージが使われています。

このようなケージは通常ステンレス製で、清掃を容易にするために、床がすのこになっています。
なぜ床がすのこになっているかというと、糞尿をすのこの隙間から下に落ちるようにするためです。

しかし、すのこの床は動物の福祉を考えると、望ましいものではありません。
そこで、考えられたのが、ペンという飼育設備です。
ペンとはいわゆる囲いで、イメージとしては平らな床に囲いを設けたものです。

例えば、数メートル四方の区画を設けて、四方に囲いを取り付けます。
四方の囲いは、動物たちが立ち上がることができるよう十分な高さをとってあげます。
イヌ、ネコ、ブタなどは、家畜ですので、群れで飼育することが可能ですし、その方が動物にとってもよいとされています。ペンでは群飼も可能です。

このようなことから、『実験動物の管理と使用に関する指針(第8版)』では、イヌ、ネコ、ブタの飼育設備として、ペンが推奨されています。

ただ、ペンでは、糞尿が床に残ります。
そこで、一段高い場所を設けてやります。
動物たちは、すぐに慣れて、一段高い場所で寝て、糞尿は一段低いところでします。


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