2014年3月18日火曜日

ケージ交換

実験動物のマウスやラットは、ケージという箱状の入れ物で飼育されています。
ケージは、アルミやプラスチックからできています。
フタは、金属製で格子状となっており、固形試料を入れるためにくぼみがつくられています。
マウスやラットは、格子の隙間から餌をかじるわけです。

ケージには、パルプ製あるいは木製のチップが敷き詰められています。
これらを床敷きといいます。
床敷きは、糞尿の拡散防止、巣材となり、ケージの居住性を高めます。

マウスやラットは、ケージ内で糞尿をします。1週間程度で、床敷きが汚れてきます。
そこで、週に一度、ケージとそのフタの交換を行います。これをケージ交換といいます。

ケージ交換時の3大留意点
  1. 動物の観察
    ケージ交換は、動物に触れる絶好の機会です。
    動物の健康状態を観察します。
  2. 動物を逃がさない
    動物が逃げた場合は、捕獲するまでその場を離れてはなりません。
    まわりの人に呼び掛けて、必ず捕獲しましょう。
  3. 餌と水を与える
    餌と水を十分に与えましょう。
    ケージ交換は、動物の”住”と”食”を保障するものです。
    水は、自動給水と給水ビンによるものがあります。
    給水ビンの場合は、清潔な給水ビンに新鮮な水を入れて与えます。


2014年3月5日水曜日

[excel] 日付に関する関数(1)基礎編

<知っておくこと>

  • 日付は、固有のシリアル値をもつ
  • シリアル値から、日付に関する情報(年、月、日、曜日)を得る
  • だから、まずはシリアル値を得てから、関数を利用する

<関数:シリアル値から数値へ>

  • day: シリアル値から日の数値を返す。1~31の整数。
  • month: シリアル値から月の数値を返す。1~12の整数
  • year: シリアル値から年の数値を返す。1900~9999の整数。
  • weekday: シリアル値から曜日の数値を返す

<関数:数値からシリアル値へ>
  • date: 第1引数=年の数値、第2引数=月の数値、第3引数=日の数値
  • 第2引数=0はひと月前、第3引数=0は一日前、のシリアル値を返す。
  1. =date(2014,1,1)なら、2014/1/1のシリアル値
  2. =date(2014,1,0)なら、2014/1/1の一日前なので、2013/12/31のシリアル値。
  3. =date(2014,0,1)なら、2014/1/1のひと月前なので、2013/12/1のシリアル値。
  4. =date(2014,0,0)なら、2014/1/1のひと月前の一日前なので、2013/11/30のシリアル値。

2014年3月4日火曜日

哲学入門のための哲学者入門

『哲学個人授業』
<殺し文句>から入る哲学入門
鷲田清一、永江朗
2008年2月6日初版
バジリコ株式会社

『考えすぎた人』
お笑い哲学者列伝
清水義範
2013年6月20日発行
新潮社


前者は、フリーライター永江朗が元阪大学長で哲学者の鷲田清一の個人授業を受けるという設定。毎回、一人の哲学者とその著作から、心が震えるような言葉、グッとくるフレーズを選び、そのフレーズの前後の文章も含めて、言葉の意味やその哲学者の考え方を鷲田さんが解説するというもの。

いままでもやもやとしていたものが、哲学書の中の言葉、文句に出会うことで、一挙に結晶化する、そんな経験が哲学書にはある。このように鷲田さんは述べられています。

この本の中で紹介されている言葉、文句のなかで、私が一番グッときたものは、ロラン・バルトの『テクストの快楽』より、

精神分析が的確にいっているように、エロティックなのは間歇である。二つの衣服(パンタロンとセーター)、二つの縁(半ば開いた肌着、手袋と袖)の間にちらちら見える肌の間歇。誘惑的なのはこおのちらちら見えることそれ自体である。更にいいかえれば、出現―消滅の演出である。

確かに縁、境界には眼がいきますよね。眼から入ってくる膨大な情報を短時間で処理するには、境界を第一に認識し、フラットな部分はすっ飛ばすというような機構が人間の脳には備わっているといわれています。衣服でいえば、肌との境目もそうですが、色の境目、素材の境目(アクセサリーや時計)に自然と眼がいきますよね。


2冊目は、様々な作家の文体をまねてユーモア小説を書く清水さんの小説。哲学者12人を選び、その哲学というより、人となりを描く。ソクラテスからサルトルまで時代順に紹介。

カントに関する物語が印象に残る。カントの若手研究者が、合コンでカント哲学を紹介するが、みんなドン引き。そこで、友人が彼をトイレに連れて行きいさめる。そして一言「そもそもカントの哲学がわかってるのかよ」。その後彼は、トイレから戻り、みんなの前で、カントの哲学を本当は理解していない、と白状。ある意味シュールでリアルということで場が和む。
これは、作者清水さんの哲学解説本の作者への皮肉かな。