2013年10月5日土曜日

動物実験とは、

動物実験とは、動物を用いた実験です。
『広辞苑第四版』によりますと、実験(experiment)とは、理論や仮説が正しいかどうかを人為的に一定の条件を設定してためし、確かめてみること、です。
つまり、動物実験とは、動物を用いて、理論や仮説が正しいかどうかを人為的に一定の条件を設定してためし、確かめてみることです。

実験には再現性が求められ、当然のことながら、動物実験にも再現性が求められます。

さて、動物実験の再現性に影響を及ぼすものは何でしょう?
主要なものを4つあげます。
それは、1)試薬や器具など、2)飼育環境、3)動物、4)実験技術、です。

動物実験の再現性を確保するために、これら全てに再現性が求められます。
  1. 試薬や器具は、いつでも一定の品質をもったものを用意できます。
  2. 飼育環境は、温度や湿度などです。現在では、動物実験を行うための専用の施設が準備されています。
    そこでは、高度な空調設備を使って、1年を通して、一定の環境が保たれています。
  3. さて、動物はどうでしょう?
    動物がいつでも一定の品質を保つには、その品質に影響を及ぼす要因を考える必要があります。
    その要因とは、遺伝と環境です。先ほど述べたよう、環境は一定に保たれている訳ですから、遺伝要因を一定保つ必要があります。
    この遺伝要因を一定に保つために考え出されたのが、近交系(古くは、純系ともよばれていた)という概念です。
    近交系については、後日、説明します。
    近交系というものをつかい、遺伝的にばらつきのない、均一な動物をつくることで、動物の品質を一定に保っています。
  4. 最後に、動物実験技術です。
    これは、人間が行うことです。マスターするには、練習する必要があります。
    有能な技術者であれば、動物に対し、つねに一定の処置を施すことができます。

このように、動物実験は様々な要因を一定に保つことで、その再現性を確保しています。