2017年3月2日木曜日

ミスセンス変異によるタンパク質の機能変化の予測

遺伝子のタンパク質コーディング配列に点変異が生じ、その結果コドンが変化し、蛋白質のアミノ酸が置換するような変異をミスセンス変異(missense mutation)と言います。

ミスセンス変異によるアミノ酸の置換が、タンパク質の機能に影響をおよぼすかどうかを、in silicoで予測することができます。

予測プログラムは、予測方法によって、以下の3つグループに分けられます。


1.進化的に保存された配列に基づく方法(sequence and evolutionary conservation-based methods)
進化の過程で保存されている領域はタンパク質の構造や機能に重要であるという予測にもとづく。
SIFT, Align-GVGD, PANTHERなど

2.タンパク質の配列と構造に基づく方法(protein sequence and structure-based methods)
置換前のアミノ酸と置換後のアミノ酸の性質が似ていれば、タンパク質の構造に変化を及ぼしやすく、反対に、似ていなければタンパク質の構造に変化を及ぼすと考えられる。アミノ酸置換によってタンパク質の構造に変化が生じるかを予測。
PolyPhen-2など

3.ニューラルネットワークを用いた学習に基づく方法(supervised-learning methods)
疾患に関連する変異と関連するとは知られていない変異のデータセットを用いて学習させる。
PMut, SNAP, PhD-SNPなど


参考
Misense Prediction Tool Catalogue

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