2016年7月14日木曜日

イソフルラン:薬物代謝酵素への影響が少ない吸入麻酔薬

イソフルランは、マウス・ラットの吸入麻酔薬として利用されています。

導入と覚醒が非常に早く、麻酔の深度も容易かつ迅速に変えることができます。
非刺激性、非引火性であることも実験を行う上で、重要です。

動物の50%を不動化させるのに必要な濃度(肺胞内の濃度:Minimum Alveolar Concentration)は、マウスで1.41%、ラットで1.38%です。

実験をするうえでの最大の特徴は、代謝率が0.2%と非常に低いことです。肝臓のミクロソームの酵素への影響は少なく、薬剤の代謝および毒性研究にほとんど影響しないと考えられています。

参考:
『ラボラトリーアニマルの麻酔』Flecknell著、倉林譲監修
ラビオ21 No.65 (Jul 2016)